本のタイトルは、猫がゴロゴロと喉を鳴らす音のことを言っているらしい。

昨日は「猫鳴り」と言う小説を読みました。著者は沼田まほかる。映画化もされた「ユリゴコロ」の原作者の方ですね。
物語は三部に分けられています。第一部は子供を失った夫婦の家で捨て猫の「モン」が飼われるようになるまでのお話。
第二部は舞台が移動して不登校になった中学生行雄のお話。そして第三部は仔猫だったモンが20年間生きて老猫になり、ゆっくりと最期を迎えるお話。
第一部と第二部は人間の心の闇をまざまざと見せられているような心持ちになりました。残酷で恐ろしくて、だけど不思議と目が離せなくなる。
精神が不安定だと他者に優しくする余裕がなくなったり攻撃的になったりすることもあるよねと。許されるかどうかは別として。
第三部は徐々に弱って死に向かっていくモンを見ているのが辛かった。妻の信枝は病気で先立ち、残されたのはお爺さんになった夫の藤治とモンのみ。
20年。モンは立派に長生きをしたけど、別れが辛くならないなんてことはない。モンの死期を感じて思い悩む藤治の姿が切ない。
でも、藤治が最期の時までモンを大切にしていたところに、このお話の救いがあるような気がしました。モンを優しく見送ってくれる人がいたと言う救い。
全体的にしんどいお話でしたが生と死について考えさせられる濃い内容でした。こんな風に生き物から教わることってきっとたくさんあるんだろうなと思いました。